森田正馬(もりたしょうま)慈恵会医科大学精神科初代教授により大正中期に創られた、神経症に対する「精神療法」です。主に不安障害(強迫性障害、パニック障害、社会不安障害など)を対象に、あらゆる感情を否定しないで『そのままでいい』と受け入れてくれる、人にやさしい療法です。
私達は、日々の生活や仕事の中で、不安や恐怖、悩みに直面することがあります。普段は、忙しい日々を過ごしていると、そんな感情も流れて忘れてとらわれることはありません。気になっても身近にいる家族や友人、仲間に相談して解決できることも多いです。
しかし、何かがきっかけで、その不快な感情をどうにか取り除こうとすると、意識することで、ますます強く感じ、それにとらわれ悪循環から抜け出せなくなってしまうことがあります。これを「精神交互作用」といいます。不安や恐怖、悩みは無い方がいいですし、何事にも悩まずに安心して暮らしていきたい、嫌な感情を取り除きたいと思うことは自然なことです。森田療法では、あらゆる感情を否定しないで『そのままでいい』と受け入れ、不安な時は不安なまま、怖い時は怖いまま、沸き上がる感情はそのままに自分の目的に向けてやるべき事をやるところからスタートします。
今年春に発売されたこの本は、手のひらサイズで文字数も少なく読みやすい本です。
心の病気の種類、治療法の種類、森田療法の概説、11例の実例、日常生活に活かす森田療法の知恵、生活の発見会の紹介、森田療法を受診できる医療機関の一覧など、盛り沢山です。森田療法の予備知識がないと分かりにくいかなとの思いもありますが、森田療法を学んでみようとのきっかけにはなる本だと思います。一読をお勧めします。
※紹介文をMさんよりいただきました。
★著者/舘野 歩、出版社/株式会社秀和システム、ネットから購入も可能です。
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デジタル毎日に森田療法のお話しがアップされています。
メンタルヘルス岡本記念財団のホームページで公開されている動画を紹介します。
※岡本記念財団事務局に連絡し許可いただきました。ありがとうございます。
第31回心の健康ビデオセミナーより、
講師:谷井 一夫先生(東京慈恵会医科大学附属第三病院 森田療法センター)のお話しです。