古本屋で何気なく手に取った本、小野寺史宜(おのでら_ふみのり)さんの書かれた『ひと』、最初のページの目次に目がとまる。
<目次>
一人の秋
一人の冬
一人の秋
夏
の「一人」という文字に何か心に響くものがあり、買って帰りました。
家に帰り、ちょっとだけ読んでみようと思ったのですが、途中からページをめくる手が止まらなくなり、いっきに最後まで読んでしまいました。
主人公の柏木聖輔は二十歳の秋、たった独りになった。女手ひとつで東京の私大に進ませてくれた母が、急死した。そして、大学は中退を中退した。あてもない日々を過ごす中、お腹がすいて寄った砂町銀座商店街の惣菜屋で、最後に残った五十円のコロッケを見知らぬお婆さんに譲ったことから、不思議な縁が生まれていく。
若者の成長を描いた作品で、日々の暮らしの中で起こる小さな出来事や小さな事件、人の出会いの大切さと、日々起こる出来事に向かいあう主人公の姿に共感しました。
誰の人生でも同じような出来事がありました。今までも、なぜこのタイミングでこの人に出会うのだろうか?という出会いがあり、それは偶然だと思っていましたが、今は素直に、この出会いは必然だったと、その出会いが導く方向に進んでいくようにしています。
私自身いま、人の出会いの大切に一日一日を過ごしています。この本の出会いも、そんな一つの出会いのひとつです。続編の「まち」「いえ」も、素晴らしい物語です。是非、たくさんの皆さんに読んでほしい作品です。